最近ではFXでいろんな国の通貨が売買できますが、取引するには、まずその通貨の歴史的な流れを知らなければなりません。過去10年くらいのおおよその動きを知ることで、トレードが成功する確率は格段にあがります。長期的な流れを知るためには既に紹介した月足チャートが最適です。今回は月足チャートを使って、いろいろな通貨の動きを見てみましょう。

 

いろいろな通貨の動きを知ろう

 

 

 

 

 

 

 

 

すでにトレンドライン分析のところで出てきたドル円の月足です。このチャートを見ると次のようなことがわかります。

★2008年末のリーマンショックの時から2012年半ばまで円高トレンド。
★2011年の東北大震災の年は80円を超える円高
★2012年末から政権交代。アベノミクスで円安⇒2015年に120円台。
★2016年は再び円高。この年はイギリスのEU離脱もあり、1ドル100円になりました。
★2017年初からトランプ大統領が貿易不均衡是正を唱えて円高圧力が加わる

このようなことがざっと見てとれます。難しく考える必要は全くないのです。基本的な流れとおおよそのドル円の価格を頭に入れる。これだけで、ドル円の動きがはるかに理解しやすくなると思います。

2018年6月現在1ドル110円付近ですが、円高、円安両方向に強弱感は対立しています。円高になれば再び100円方向に行くでしょう。しかし、80円のような極端な円高はないように見えますね。

 

ドル円以外の月足の動き

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらはユーロ円ですが大体似たような形になっています。チャートを見て気がつくことは、1ユーロ100円付近が歴史的な円の高値であること。
この時期はドルは80円なので、ユーロの方がドルより常に高めです。現在は1ユーロ130円付近。
このようにドルと比べてざっと数字を押さえて覚えておいてください。それだけでも役に立ちます。

 

韓国ウォンと円の動き

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、お隣の国の通貨の動きを見てみましょう。韓国ウォンと円です。
2009年から2012年半ばまで円高でしたが、韓国ウォンとの関係でもかなりの円高が続いています。この時期は韓国企業に競争で押されるなど日本企業が苦戦する状況にありました。
やがて民主党から自民党に政権が移りアベノミクスが始まると、韓国ウォンに対しても大きく円安が進みました。
現在も5割近い円安なので、ドル円相場よりも円安の方向に振れています。ここら辺は政治経済の利害が絡んだ綱引きもあって興味深いところです。

このように、大きな流れをつかみながら、背景にある動きを読むことで、はるかに為替相場が理解できるようになるでしょう。
時間があれば興味のある通貨の月足チャートを一通り見てみることをお勧めします。