前回はFX会社の利益体系がスプレッドによって成り立っていることをお話しました。今回はそのスプレッドの仕組みを、トレードの方法を交えて解説したいと思います。

 

スプレッドにはBID(売)とASK(買)がある。

GMOクリック証券の注文画面を使って説明します。(ドル円)

 

上のように、左右に二つの値段が出ているのがわかると思います。2WAYプライス表示といってそれぞれ売値と買値を表します。
基本的に現在のFX会社は手数料を取らない代わりに、トレーダー同士の取引を仲介する形で、その時の値段の開きを(スプレッド)を利益として受け取っています。

BID(売)109.711   ASK(買)109.714

このような注文板の場合、109.711で買えて109.714で売れることを意味します。

 

売りと買いの値段があることの意味

なぜ、BID(売)とASK(買)が存在するかということですが、例えばドル円の場合、

数字の上昇(円安)「買い」
数字の下落(円高)「売り」
の両方があります。

買う人はASK(買)で買いBID(売)で売る。
売る人はBID(売)で売って、ASK(買)で買い戻す。

市場には常に「買う」側と「売る」側が存在しています。その両者の取引を結びつけているのがFX会社ということになります。
このようにインターネットなどを通じて、「買い方」「売り方」に自分で注文させて、FX会社はスプレッドだけを手数料の代わりに取るという方法で、取引コストは信じられないくらい安くなりました。
かつての人間の営業マンが仲介していた商品や株の取引に比べれば雲泥の差です。

 

低スプレッドの意味は

手数料が存在せずに、スプレッドが約定額全体の10万分の3~1万分の1というのは、売買コストとしては破格の世界です。100万円の投資をしてもわずか30円~100円なので、ほとんどコストを気にせず売買が可能です。
世の中には投資と名前のつくものがいろいろありますが、不動産にしても株取引にしても、かなりの手数料を取られるのが普通です。

FX取引の売買コストはあらゆる金融商品(投資)の中でも、一番コストが低いといっても過言ではありません。
投資のネックになるものは、予想が当たるか外れるかという以前に、まずは手数料などのコストの存在なので、それがFX取引ではほとんどないということは、一番利益を上げることができ易い有利な取引だということができます。
あとはいかにして予想をあてて利益を上げるかということになります。